狂愛的ロマンス〜孤高の若頭の狂気めいた執着愛〜

 とっても濃密で刺激的すぎる尊との初夜を過ごした美桜は、二十年間生きてきたなかで、こんなにも気怠い朝を過ごしたことがあっただろうかというほどの倦怠感と疲労感、筋肉痛のような身体の痛みを味わうこととなった。

 当然、身体を動かすことさえできず、一日中ベッドの上で過ごす羽目にも。

 そんな美桜のことを意外にも甲斐甲斐しく世話を焼いてくれたのは夫である尊だ。

 いつものように尊の腕のなかで目覚めた美桜は、昨夜のあれこれを想起し、真っ赤に身悶えていた。

 これまたいつものように、既に目を覚ましていたらしい尊に、意地悪な言葉で揶揄われてしまうだろうと思い身構えていたのだが……。

開口一番、柄にもなく、神妙な面持ちの尊から、とてもバツ悪そうにしながら。

『美桜、昨夜は酒が入っていたとはいえ、我を忘れて、身体を気遣ってやれず、悪かった』

 そう言って謝罪されてしまった美桜は、驚きのあまり唖然とさせられた。
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