Out of the blue ~デキてない結婚~
「はいはい、今開けるから落ち着いてよ、もう…」

ドアの向こうには貴一が居るはずと思い、約30センチ上を見ていたのに、そこには誰も居らず、視線を下にずらしてみる。

目の前には、真っ青な顔をした今日子が居た。

「どうしたの?そんな青い顔して…」

「明菜…私、もうどうしていいのか…」

突然、今日子は私にしがみついて慟哭した。

「ちょっと…一体、何があったの?」

そして、ハッとしたように、

「あ…!もしかして、もう後藤くん帰ってる?」

そう尋ねられ、もうすぐだろうと告げると、

「それじゃダメだわ…ねえ、二人きりになれない?」
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