こいろり!
男の子のことだから聞いたのに全く参考にならないわ。もう、周ったら使えないわね。
「ねーぇ、ママ。年上の男の子ってどうしたら振り向いてくれると思う?」
パソコンの画面越しに見えるのは、バンコクに行ってる私のママの姿。
ベッドに入る前は必ずママとこうやってお話をする事になっている。
「ふふっ、華花が恋ねぇ。ママもパパと年が離れてるから分かるわ。でもねぇ、もう少し華花が大きくなってからせめていった方がいいと思うわよ」
「パパには内緒よ!は、恥ずかしいし、怒っちゃうと思うし」
「あ、華花。あなた、おばあさまの所に行ったんでしょう?」
「えぇ、元気だったわ!お家にいる頃よりずっと穏やかだったわ。……わ、私の事は覚えてなかったけど、昔のおばあさまみたいに優しかったのよ!」
「ねぇ。おばあさまも落ち着いてるし、こっち来ない?パパもお兄ちゃんも寂しがってるわよ」
「行かないわ!」
「そうは言っても周がいてくれるから安心だけど、ママもパパも華花が心配なのよ?」