儚く甘い
「再会して1年が経つ頃、やっと葉月は笑うようになった。昔みたいに。」
達哉は空を見上げながら話を続ける。
時折、寂しそうな、悲しそうな、懐かしそうな、複雑な表情をする達哉に、みわは心の痛みまでも伝染してきた。
「きっとどこかでもう大丈夫だって思ってたんだろうな。俺。」
達哉は空を見上げたまま、自嘲気味に笑う。
「兄貴のバイクに乗ることを進めたのは葉月だった。乗り越えてほしいって、自分の人生を歩んでほしいって。それで俺は兄貴のバイクに乗り始めた。」
「・・・」
一緒にデートをした日、そのバイクに乗せてもらったことをみわは鮮明に思いだす。
いつも達哉はバイクで大学に通っている。
大切に整備して、汚れたらすぐにきれいにする。
どれだけ達哉がバイクを大切にしているかも知っている。
「葉月はもう大丈夫だって。俺も大丈夫な姿を見て、安心してほしいって思ってた。葉月から離れるために。」
達哉は空を見上げながら話を続ける。
時折、寂しそうな、悲しそうな、懐かしそうな、複雑な表情をする達哉に、みわは心の痛みまでも伝染してきた。
「きっとどこかでもう大丈夫だって思ってたんだろうな。俺。」
達哉は空を見上げたまま、自嘲気味に笑う。
「兄貴のバイクに乗ることを進めたのは葉月だった。乗り越えてほしいって、自分の人生を歩んでほしいって。それで俺は兄貴のバイクに乗り始めた。」
「・・・」
一緒にデートをした日、そのバイクに乗せてもらったことをみわは鮮明に思いだす。
いつも達哉はバイクで大学に通っている。
大切に整備して、汚れたらすぐにきれいにする。
どれだけ達哉がバイクを大切にしているかも知っている。
「葉月はもう大丈夫だって。俺も大丈夫な姿を見て、安心してほしいって思ってた。葉月から離れるために。」