儚く甘い
「どうしてあの日、私に声をかけたの?」
「言っただろ。俺の唯一の憩いの場で死なれたら、嫌だって。気持ち悪いだろ。ただそれだけだ。」
本当は違う。達哉は視線で嘘がばれないように、視線をそらす。
「聞かないの?」
「何を?」
「どうしてあんなことしたのかとか。」
「別に。興味ない。」
みわの質問にもぶっきらぼうに返事をする達哉。
「ならよかった」
安心したように、視線を景色に戻すみわ。

ふと、みわの方に視線を向けてしまった達哉。
その瞬間急に視線を達哉に戻したみわと目が合ってしまう。

「ねぇ、友達になって?」
「は?」
「友達。仲間?同志?なんでもいいけど。仲良くなりたい。」
さっきまで潤ませていた瞳を、きらきらと輝かせながら言うみわ。
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