儚く甘い
「ばかだな、お前。」
達哉は仕方なさそうに、さっきもみわに飲ませた自分の水をポケットから出してキャップを開ける。

こうして心配してくれるのも、キャップを外して飲み物を渡してくれるところも、やっぱり達哉は優しい。

ぶっきらぼうな言葉とは正反対の達哉の行動。

渡された水を飲み、無事に薬を飲んだみわが、携帯のアラームをとめる。
「どっち?」
みわがもう一度達哉を見上げると、達哉は視線を景色に戻していた。

立ち上がり達哉の方を見るみわ。

「なにが?」
「本当のあなたはどっち?」
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