『 最後から、始まる。 』~卒業~ きみと過ごす残り1ヶ月
ピアノに人影が映って
背中に誰かの手が当てられた
先生…?
振り返ったら
杉山がいた
「杉山!どーして…」
「今日、先生休みだったから
浅倉ひとりかな…って…」
「え!もしかして、ずっと聞いてた?」
「うん
もしかしなくてもたまに聞いてたよ」
「なんで、やめてよ」
「なんで、いいじゃん
浅倉だって見てたくせに」
そう言われると
何も言えない
「浅倉、上手くなったね
先生の伴奏に似てきた」
先生の伴奏に…?
「杉山いると、緊張するじゃん」
「いないと思っていいよ」
そう言って
杉山が私から離れた
みんなの前で弾くと思えば
杉山ひとりぐらい
それができなきゃ
いつまでも先生の代わりはできない
集中
先生頑張るね
私
🎼.•*¨*•.¸¸🎶.•*¨*•.¸¸🎶.•*¨*•.¸¸🎶