世界が終わる日に、俺は君の手を握る。
「中条は?」と小林くんが尋ねると、繋ちゃんは「私も持ってない。朝時間なくて弁当作る暇も買う暇もなかった」と言った。


「みんな待ってねぇじゃんか…」


小林くんも苦笑する。


「あ、まって、俺あったわ。朝親が間違えて作った弁当持ってきてたわ」


高光くんがカバンを漁って大きなお弁当を取り出すと「それくらい覚えておけよ…」と小林くんがすかさずツッコむ。


「じゃあ女子組でお昼買ってくるね〜!先食べててもいいけど待っててよ?いつもの階段ね〜!」


嘉凛ちゃんが「いこっ!」と、女子みんなの手を引っ張って走り出した。
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