天才的ドクターの純愛〜封印したはずの愛する気持ちを目覚めさせたのは二十歳の彼女だった
キッチンに向かうと、大我先生は目を丸くして驚きの表情を見せた。

「真由香さん、その格好」

「今日からお世話になります」

「えっ」

「大我先生、結婚するなら私として、お願い」

「ちょっと待って、結婚って俺はまだ決めたわけじゃないから」

「でも、さっきの人はお見合い相手なんでしょ、結婚して病院継ぐって最上先生が言ってたんだもん」

「全く、勝手なことをペラペラと」

「違うの?」

「はじめはそのつもりだったんだけど、真由香さんの時と一緒で彼がいるんだって、やっぱりお父さんから無理矢理お見合いさせられたって」

「本当?」

私は嬉しくて思わず大我先生に抱きついてしまった。

俺はまたしても真由香さんに振り回されているなと感じた。

抱きつかれて、上目遣いでじっと見つめられると、愛おしさが込み上げてきて、どうすることも出来ない気持ちが溢れ出す。

「真由香さん、お父さんにちゃんと言ってきた?」

「ちゃんと、言ってきたよ、大我先生とずっと一緒にいるからもう戻らないよって」

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