天才的ドクターの純愛〜封印したはずの愛する気持ちを目覚めさせたのは二十歳の彼女だった
「真由香、帰ろう、検査したほうがいいよ」

「いや、もう少し大我と一緒にいたい」

「だって、苦しそうだよ、病院行くぞ」

俺はタクシーで最上総合病院へ向かった。

看護師がストレッチャーで救急処置室に運んでくれた。

「最上先生お願いします」

最上がすぐにきた。

「真由香、どうしたんだ、何があった」

最上は真由香の急変に驚いていた。

そして俺を目視すると「大我、何があったんだ」と俺を睨みつけた。

「今日、休みだったからディズニーランドへ二人で出かけた」

「ディズニーランド?」

「俺の手を引っ張って、結構動き回って、そうしたら急に呼吸が苦しくなって……」

「お前は素人か、医者失格だな」

「ああ、自覚してる、真由香が我慢していることに気づいてやれなかった」

「ディズニーランドでデートしたのか」

俺は照れながら「ああ」と答えた。

「そうか」

「真由香はどんな状態なんだ」

「気管腫瘍切除の手術で相当臓器の機能が低下している」

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