毎週水曜日は青空甘恋クレープ日和
1.あっくんさんと、三番ちゃん
「ねぇ大野先生。アルンに移動販売のクレープ屋さんが来るの知ってます?」
昼休み。
校務員の北藤勇先生、給食補助員の平山知子先生とともに、職員室の先生方への給食の配膳を終えて。
二人とともに事務室の自分の席に戻って「いただきます」をしたところで、図書室から降りてきた司書の新川紗枝先生に声を掛けられた。
アルンは勤め先近くにあるスーパーの名前だ。
私の右隣の席に座りながら、給食ではなく持参の手作り弁当を広げる彼女をチラリと見遣りながら
「えっ。知らないですっ」
私がそう答えるのと同時、新川先生の正面に座る平山先生が「私知ってますよ。水色のバンに乗ったクレープ屋さんですよね」と話に乗っていらした。
女性陣三人が喋る中、大抵いつも黒一点の北藤先生は、名指しで話しかけられない限り静かに聞き役に徹している。
今日もそうだった。
「移動販売……」
小学校事務員をしている私は、基本的に職場と家を行ったり来たりするだけの毎日。
学校全体の事務全般を一人でこなさないといけない、地味だけど結構忙しい仕事だから、仕事を終えるといつもヘロヘロでなかなか寄り道をしようと言う気になれなくて。
昼休み。
校務員の北藤勇先生、給食補助員の平山知子先生とともに、職員室の先生方への給食の配膳を終えて。
二人とともに事務室の自分の席に戻って「いただきます」をしたところで、図書室から降りてきた司書の新川紗枝先生に声を掛けられた。
アルンは勤め先近くにあるスーパーの名前だ。
私の右隣の席に座りながら、給食ではなく持参の手作り弁当を広げる彼女をチラリと見遣りながら
「えっ。知らないですっ」
私がそう答えるのと同時、新川先生の正面に座る平山先生が「私知ってますよ。水色のバンに乗ったクレープ屋さんですよね」と話に乗っていらした。
女性陣三人が喋る中、大抵いつも黒一点の北藤先生は、名指しで話しかけられない限り静かに聞き役に徹している。
今日もそうだった。
「移動販売……」
小学校事務員をしている私は、基本的に職場と家を行ったり来たりするだけの毎日。
学校全体の事務全般を一人でこなさないといけない、地味だけど結構忙しい仕事だから、仕事を終えるといつもヘロヘロでなかなか寄り道をしようと言う気になれなくて。