好きだけど、好きなのに、好きだから
他のバスケの強豪校からも、誘いを受けていた。

でも、俺が藤森北に入ったのは二人が熱心に誘ってくれたからだ。

「また、一緒にバスケ出来たらいいな」

大さんが中学卒業の時に、俺に言ってくれた言葉だ。

二人は、俺が藤森北に入ったことを心から喜んでくれている。

「佐伯行くわよ」

「準備終わったら一対一やろうぜ」

そう言って、二人が振り向く。

「うっす」

俺を間に、部室までの廊下を歩く。

この感じが懐かしい。
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