八城兄弟は僕(=わたし)を愛でたい!
「そう? いつもと変わらないと思うけど」

 昨日も温度が高いなぁと感じていた。八城家では、これが通常なのだろう。

「アオイくん。ほんとは、なにが好きなの?」

「……えっと、グラタン……ですかね」

 お母さんのチーズたっぷり海老グラタンは、どのお店のよりも大好き。思い出したら、もう会いたくなっちゃった。

「藍と同じだね。あの子もグラタン好物だよ。君たち、意外と気が合うと思うんだけどなぁ」

「藍くんも……! これから、仲良くなれると……いいんだけど」

 なんだかボーッとして、琥珀さんの顔がぼやけていく。なにか言ってるけど、途切れ途切れで分からない。

 緊張しすぎて、おかしくなっちゃったのかな。

 そのまま意識が遠のいて、気付いたら、わたしは部屋のベッドに横たわっていた。

 飛び起きた瞬間に、両手で上下を確認する。

「うひゃっ!」

 ない……けど、あった。
 触れてはいけないものがついていて、罪悪感に襲われる。

 自分の体だけど、ごめんなさい!
 でも、ちゃんと男子でひとまず安心した。だって、お風呂をどう出たか記憶がない。

 琥珀さんと話している途中で、意識が薄れて……。
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