華夏の煌き
 風呂から上がった星羅と蒼樹は屋敷のバルコニーで夜の風に当たる。夜でもカラッとした風は汗ばむ身体をすぐ乾かす。軽やかな衣装は風になびき、爽やかだ。

「西国の衣装は着心地の良いものだな」
「ええ、羽のように軽いのね」
「大丈夫か?」

 寂しそうに見えるのか蒼樹は、星羅に優しい声をかける。

「ありがとう。みんなも元気そうだし、わたしもあなたがいるから」
「そうか」

 蒼樹は星羅の肩を抱きしばらく西国の夜空を見続けた。
 
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