これが恋じゃないとしても
卒業まで1ヶ月
卒業が迫ってくる頃、もう3年生は滅多に登校しない。
俺はというと、ミステリ小説を読み漁る日々だった。
ふと、今西はどうしてるのか、少し心配などしてみる。
いい加減、志望校のランク落とさないと、全滅だろ…。
「ねーショウちゃん、連絡先教えて!」
そういや、いつか今西に聞かれたことがある。
「連絡先?連絡網に電話も住所も載ってるだろ」
「いやいや!家にかけたら家族が出るかもしれないじゃん?」
「当たり前だろ、固定電話は家族共用なんだから」
「だから、せめてメールぐらい教えてよ」
「メールなんかしねぇし」
「そんな、だってケータイ持って…」
「ねぇよ」
「え?」
「何度も言わすな。ケータイなんか持ってねえから」
「えー!何でイマドキ持ってないの?」
俺はというと、ミステリ小説を読み漁る日々だった。
ふと、今西はどうしてるのか、少し心配などしてみる。
いい加減、志望校のランク落とさないと、全滅だろ…。
「ねーショウちゃん、連絡先教えて!」
そういや、いつか今西に聞かれたことがある。
「連絡先?連絡網に電話も住所も載ってるだろ」
「いやいや!家にかけたら家族が出るかもしれないじゃん?」
「当たり前だろ、固定電話は家族共用なんだから」
「だから、せめてメールぐらい教えてよ」
「メールなんかしねぇし」
「そんな、だってケータイ持って…」
「ねぇよ」
「え?」
「何度も言わすな。ケータイなんか持ってねえから」
「えー!何でイマドキ持ってないの?」