アンドロイド・ニューワールドⅡ
しかし、忘れてはいけません。
この、琥珀さんというアンドロイドは。
とても、負けず嫌いなアンドロイドなのです。
「…いいえ、私は諦めきれません」
と、琥珀さんは言いました。
「はい?」
「恋人が駄目なら、私の友達になってください」
と、琥珀さんは頼みました。
そう来ましたか。
また方向性を変えてきましたね。さすが柔軟な思考回路を持つ『新世界アンドロイド』です。
「それなら良いでしょう?瑠璃華さんとも、友人から始めたそうですし」
「え?いや、うん…。それはそうだけど…」
「ならば、私とも友達になってくれますよね?」
と、琥珀さんは奏さんに迫るように聞きました。
…何でしょう。
今度は、胸の奥がもやもやとします。
「それは…と、友達…。…うん…友達なら…まぁ…」
と、奏さんはしどろもどろになりながら、しかし承諾しました。
「ありがとうございます。では、友達か
ら始めましょう」
「う、うん…」
「今日から友達として、宜しくお願いします、緋村さん」
「よ、宜しく…」
「では早速、友人として親睦を深めましょう。まずは、一緒にクレープを食べに行きましょう」
と、琥珀さんは言いました。
やっぱり、クレープを諦めきれないのですね。
「私達の友情の、第一歩です。さぁ、それでは出発しましょう」
と、琥珀さんは言いながら。
奏さんの車椅子の、ハンドルを握りました。
「え、いや、でも。今日は瑠璃華さんとバドミントンに…」
「瑠璃華さんとは、日中一緒にいられるのですから、良いではありませんか。放課後くらいは、私と親睦を深めてください」
「そ、そんな」
「では行きましょう。これも友情ですね」
と、琥珀さんは言いながら。
奏さんを車椅子を押して、さっさとこの場を立ち去りました。
そして、一人取り残された私は。
「…」
と、無言で空を見つめていたのでした。
…何でしょう。
何とも言い難い感情ですが。
今なら、紺奈局長を侮辱されて、ブチギレている碧衣さんの気持ちが、分かるような気がします。
この、琥珀さんというアンドロイドは。
とても、負けず嫌いなアンドロイドなのです。
「…いいえ、私は諦めきれません」
と、琥珀さんは言いました。
「はい?」
「恋人が駄目なら、私の友達になってください」
と、琥珀さんは頼みました。
そう来ましたか。
また方向性を変えてきましたね。さすが柔軟な思考回路を持つ『新世界アンドロイド』です。
「それなら良いでしょう?瑠璃華さんとも、友人から始めたそうですし」
「え?いや、うん…。それはそうだけど…」
「ならば、私とも友達になってくれますよね?」
と、琥珀さんは奏さんに迫るように聞きました。
…何でしょう。
今度は、胸の奥がもやもやとします。
「それは…と、友達…。…うん…友達なら…まぁ…」
と、奏さんはしどろもどろになりながら、しかし承諾しました。
「ありがとうございます。では、友達か
ら始めましょう」
「う、うん…」
「今日から友達として、宜しくお願いします、緋村さん」
「よ、宜しく…」
「では早速、友人として親睦を深めましょう。まずは、一緒にクレープを食べに行きましょう」
と、琥珀さんは言いました。
やっぱり、クレープを諦めきれないのですね。
「私達の友情の、第一歩です。さぁ、それでは出発しましょう」
と、琥珀さんは言いながら。
奏さんの車椅子の、ハンドルを握りました。
「え、いや、でも。今日は瑠璃華さんとバドミントンに…」
「瑠璃華さんとは、日中一緒にいられるのですから、良いではありませんか。放課後くらいは、私と親睦を深めてください」
「そ、そんな」
「では行きましょう。これも友情ですね」
と、琥珀さんは言いながら。
奏さんを車椅子を押して、さっさとこの場を立ち去りました。
そして、一人取り残された私は。
「…」
と、無言で空を見つめていたのでした。
…何でしょう。
何とも言い難い感情ですが。
今なら、紺奈局長を侮辱されて、ブチギレている碧衣さんの気持ちが、分かるような気がします。