アンドロイド・ニューワールドⅡ
三人で、お弁当を食べ終え。

昼休みがようやく終わりまして。

放課後を迎えました。

今日は、いつもの仮バドミントン部の日です。

そう思うと、何故かもやもやしていた気分が、少し晴れました。

不思議な感覚です。

「さて、奏さん。今日もバドミントン部に行きましょう」

と、私は奏さんに言いました。

…しかし。

「あ、瑠璃華さんごめん…。今日は無理なんだ」

と、奏さんは申し訳無さそうに言いました。

…何?

何ですか?

「…何かご予定が?」

「うん。ちょっと…この後行くところがあって」

と、奏さんは困ったように言いました。

…。

…そうですか。それは仕方ありませんね。

しかし、どうしても一つ、確認しておきたいことがあります。

このようなことを聞くのは、奏さんのプライベートを害する行為だと、理解はしていますが。

どうしても、確認せずにはいられなかったのです。

「つかぬことをお聞きしても宜しいでしょうか」

「え、何?」

「この後のご予定というのは、何ですか?」

と、私は聞きました。

「今日歯医者の予約が入ってるんだよ」とかいう予定なら、別に構いません。

それはお疲れ様です、存分にきゅぃぃぃんされてきてください、と言うだけです。

しかし、もし私が危惧している通りなら。

黙って見過ごすことは出来ませんでした。

「それが…五時間目の間に、琥珀さんからメールが来てて」

と、奏さんは言いました。

…何ですか?

今何と?

「『放課後に、映画を観に行きましょう。チケットを予約しておきました』って…」

と、奏さんは言いました。

…成程、やはりそうでしたか。

琥珀さん絡みの予定だったのですね。私の危惧していた通りです。

言いたいことが、二つあります。

まず一つ目ですが。

「奏さん、いつの間に琥珀さんと、メールアドレスを交換したのですか?」

と、私は聞きました。
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