望まれぬ花嫁は祖国に復讐を誓う
27.奪還
 大臣や騎士たちが集まって会議を行う部屋が、王城内にはある。
 深夜だというのに、そこには重役たちが集まっていた。その中にはカレンの姿がある。難しい顔をして、皺を深く刻んでいるのがこの国の王。

「なんてことをしてくれたのだ」
 静かに息を吐きながら、その言葉も吐き出す。

「しかし、父上」
 と肩を震わせながら反論したのは、あの姉の夫。

「責任は全て、私がとります」
 すっとカレンは立ち上がる。
「これは、私とダレンバーナの問題ですので」
 そして、この部屋を出るためにゆっくりと歩き出し、扉の前まで来るとそれに背を向けて口を開く。

「こちらの騎士はこの国をお守りください。私が、あれの首を持ってダレンバーナへと戻りますので」
 そこで一礼し、部屋を出て行く。

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