【完結】私と彼の一日限定恋愛。〜探偵編〜



 そして三十分後ーーー。

「お待たせしました、蔵間さん」

「静哉だろ?莉羅」

 紙袋を手にした私に、蔵間さんはそう言ってくる。

「は、はい。……静哉、さん」

 静哉さんは「ん」と微笑み、頭を撫でてくる。
 そして紙袋を見て「服、ちゃんと買えたみたいだな」と口にする。

「はい。……あのこれ、ありがとうございました」

 私は蔵間さんにクレジットカードを財布から取り出して、返却する。

「どんなの買ったんだ?」

「え!? いや、あの、店員さんに選んでもらったので……」

 店員さんはノリノリで選んでくれたけど、似合ってるどうかは正直分からない。
 似合ってなかったとしても、お世辞で似合ってると言ってくれた可能性もあるかもしれないと思っている。

「そうか。 まあこれで、パーティーには無事に参加出来るな」

「は、はい」

 パーティーになんてめったに行かないからか、やけに緊張する。
 
「早速会場に向かうか、なあ?莉羅」

 輝きのある微笑みを向けられ、私は「は、はい……」と返事をした。
 

 
◇ ◇ ◇



「あの……本当に大丈夫なんですか?」

「大丈夫だといいけどな」

 パーティー会場に到着し、服を着替えた私たち。
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