【完結】私と彼の一日限定恋愛。〜探偵編〜



「莉羅? どうした?」

 静哉さんが、私に視線を向ける。

「いえあの、なんかやっぱり……視線を感じて」

「……やっぱり俺を狙ってるんだな」

 そう言った私に、静哉さんはそう言っている。

「………」

 なんて返せばいいのか、分からない。 なんて言葉にしたらいいのか、分からない。
 そんなことを考えて考えていると「莉羅」と名前を呼ばれる。

「はい……?」

「俺から絶対に離れるなよ」

「……はいっ」

 これから何があるのか、私には分からない。 だけど危険なことがあるということだけは、私にも分かる。

「よし逃げるぞ、莉羅!」

「えっ!?」

 そして静哉さんは、私の手を掴むとそのまま走り出した。

「っ!……静哉さん!誰か追いかけてきた!」

「このまま走るぞ! 手離すなよ!」

「は、はい!」

 かと思ったら、その瞬間に誰かが私たちを追いかけてくる。

「莉羅、こっちだ!」

「っ! 静哉さん!あっちからも来た!」

 かと思ったら、反対側からもスーツを着た人が追いかけてくる。

「くっそ……! こっちだ!」

 静哉さんは屋上へと続く階段を登り始める。私は静哉さんの後を付いていくのが精一杯で、息が上がってしまう。
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