鳳条先輩は私への溺愛が止まらないらしい。

16 (夏休みは好きな人と)

16 (夏休みは好きな人と)


あの後、お兄ちゃんは何があったのか『明日からは鳳条と帰れ。』と私に告げた。


それから本当にお兄ちゃんは迎えに来なくなった。


鳳条先輩を信用しているのかな、?


「桜妃」


ぼーっとしていた私は鳳条先輩の声でハッとする。


「一学期お疲れ様。」


そう、今日は終業式だった。


ちょうど、外に出てきたところ。


「桜妃、この後時間あるし、どっか行くか?」


「……映画とか、観たいですっ!」


「分かった」


と、頭を優しく撫でてくれる先輩。


なんだろう、放課後に出かけるとか、こういうのなんていうか……恋人同士みたい……


カップルってこんな感じなのかな。
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