鳳条先輩は私への溺愛が止まらないらしい。
「昼休みの態度、謝罪します。申し訳ございませんでした。」

「……そんなのどうでもいい。」


えっ、どうでも良かったの?じゃあ、…何か違うこと…?


「桜妃。」


もう一度名前を呼ばれて、体がビクッとはねる。


「俺の女になれ。」


は、…い…??


新手の脅迫ですか?これは…。いや、でも…鳳条先輩みたいにお顔の整った人が私みたいな平凡を…俺の女になれ。とか…そんな脅迫しないよな…。


何て返事すればいいの??


「…惚れた。」


そんな言葉が聞こえた私は自分の中で、先輩の言葉の意味を導き出した。


これ、みんなに言ってるやつだ……。


そうやって女の子を落としてきたんだ……。
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