明日には居ない君の物語
「大声だすな。ほら、もう一回深呼吸しろ。俺が付いてっから」

そう言うと、要は私の背中を摩ってくれる。

この手が心地良いなんて呑気な事思っちゃダメ何だろうけど、そんな事を思うぐらいには元気なのだ。

「落ち着いたか?」

「うん」

「まあこんだけ何度も発作起きてるって事は薬もサボってんだろ?ほら、これから家行くぞー」

家…?

てことは、要の家?

イコール病院⁉︎

「い、いや…!」

要はため息を吐くと

「嫌でも行くんだよ。親父涼香が定期検診来ないって心配してたぞ」
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