婚約破棄を希望していたのに、彼を愛してしまいました。
高峰蛍、実は先程から起きております。
目の前には夫とその弟がいて、自分たちのご両親のお話をされてます。
いや起きてますッ!
聞いちゃだめな話かもとか思って寝たふりしてるけど、起きてますッ!
せめてどっちかは私が起きてることに気づいて。
「蛍もよく寝るなぁ⋯」
「そりゃあ、あんだけ飲めばな。見事に酔いつぶれてる」
いやだから、起きてますッ!
「蛍は、俺にもったいないくらいの素敵な女性だ。今まで結婚していなかったことが奇跡でしかない」
「兄さん、蛍にベタ惚れだもんね」
「まぁな、蛍は気がついてないみたいだけど、俺の愛は相当なもんだよ」
今度は私のことについて話し始め、ますます起きづらくなってきた。
やばい、どのタイミングで起きてるって言うか悩む。
とりあえず今は気まずいし、もう少し寝たフリしておこう。
「俺さ、次のパーティー欠席するから」
「お前、自分だけ逃げるのはずるいぞ。俺だって参加したくないのに」
「兄さんは参加しなきゃダメでしょ。蛍と結婚したこと、公の場でまだ公表してないんだから」
え、ちょっと待ってよ。
私、次のパーティーで智明と結婚しましたってみんなの前で公表されるの!?
智明には不釣り合いだとかって、めっちゃ辛辣なこと言われそうだし、行きたくないよ。
目の前には夫とその弟がいて、自分たちのご両親のお話をされてます。
いや起きてますッ!
聞いちゃだめな話かもとか思って寝たふりしてるけど、起きてますッ!
せめてどっちかは私が起きてることに気づいて。
「蛍もよく寝るなぁ⋯」
「そりゃあ、あんだけ飲めばな。見事に酔いつぶれてる」
いやだから、起きてますッ!
「蛍は、俺にもったいないくらいの素敵な女性だ。今まで結婚していなかったことが奇跡でしかない」
「兄さん、蛍にベタ惚れだもんね」
「まぁな、蛍は気がついてないみたいだけど、俺の愛は相当なもんだよ」
今度は私のことについて話し始め、ますます起きづらくなってきた。
やばい、どのタイミングで起きてるって言うか悩む。
とりあえず今は気まずいし、もう少し寝たフリしておこう。
「俺さ、次のパーティー欠席するから」
「お前、自分だけ逃げるのはずるいぞ。俺だって参加したくないのに」
「兄さんは参加しなきゃダメでしょ。蛍と結婚したこと、公の場でまだ公表してないんだから」
え、ちょっと待ってよ。
私、次のパーティーで智明と結婚しましたってみんなの前で公表されるの!?
智明には不釣り合いだとかって、めっちゃ辛辣なこと言われそうだし、行きたくないよ。