Secret Love
33


『ねぇ…加恋のことだけ忘れた、なんて…嘘でしょ?』



…嘘じゃ…ないんだよ。



もし嘘だったら、どんなに嬉しいか…。



「…ううん。嘘じゃ…ないの」



『…』



嘘じゃ…。



携帯を耳に当てたまま、ベッドの上に座っていると…じわじわと、視界が滲んでいく。



『…加恋?』



「…、…ん?」



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