婚約破棄から始まる恋2~捕獲された地味令嬢は王子様に溺愛されています
物語の真実化は思ったよりも楽しくて、レイニー殿下をレイ様と呼ぶたびに胸がときめいて幸せな気持ちになるのよ。
そして、それを我が事のように喜んだり怒ったりしてくれるエマがいる。
彼女はわたくしの同志。わたくしの物語には欠かせない人物なのよ。
「お嬢様。わたしはお嬢様の味方ですからね。お二人の恋を応援します」
エマの心強い言葉にウルっときてしまった。
味方。
わたくしにはないもの。持っていないもの。欲しかったもの。それをメイドのエマがくれた。
「ありがとう。あなただけよ。わたくしの味方はあなたしかいないわ」
髪を結い上げてくれたエマの手を握る。