婚約破棄から始まる恋2~捕獲された地味令嬢は王子様に溺愛されています
 王族の責任。

 レイ様も同じような気持ちで日々を過ごしてこられたのでしょう。

 周りは空気だと思えっておっしゃいますものね。

 私には到底そうは思えませんけれど。責任ある地位にある方はそれが常なのでしょう。

 プライベートがないのはとても窮屈なときもあるでしょうに。王族とはとても大変ですね。

 私は一貴族でよかったです。


「ところで、エイブ。護衛も振り切られたのか?」

 今度はエイブがビクンと震えました。
 腕組みして不穏な笑みを浮かべたレイ様。今から何が始まるのでしょう。

「いえ、その……なにしろ……ふ、不意を、突かれたもので……あ、あの」

 エイブがしどろもどろに答えます。

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