婚約者の執愛
「僕とチューリップ、どっちの方が好き?」
「………」
「………」
「………」

「……え?何?僕、変なこと言ったかな?」

「………フフ…」
思わず、噴き出す舞凛。

「え?なんで、笑うの?」

「だ、だって…(笑)
フフ…律希様って、可愛い~(笑)」
「え?どこが!?」

「だって、チューリップと張り合うなんて…(笑)」

「だって、舞凛。
スッゴく嬉しそうに写真撮るんだもん!
嫉妬するに決まってる!」

「フフ…
律希様です」

「え?」

「確かに私、お花が好きで小学生の時は“将来の夢はお花屋さん”って言ってたくらいなんですが、律希様と比べようがないってゆうか…!
だから、律希様の方が好きです」

「……/////」
あっという間に律希の顔が赤くなる。
「律希様?」
「舞凛…それ、反則////」

「え━━━━律…んんっ!!?」
頬を両手で包まれたかと思うと、口唇を奪われ貪られた。
あまり人がいないとはいえ、人前でこんなこと……

舞凛は、律希を押し返した。
「んー!!
ぷはぁ…はぁ……んぁ…」
「ん…舞凛…ダメ…口唇、離さないで……」
「ンンン…はぁ……」

「舞凛の口唇…柔らかくて…気持ちい……」


「━━━━━律希様」
「ん?」
「人前ではやめてください……は、恥ずかしいです////」
漸く律希が収まり、舞凛は律希に小さく抗議する。

「何を?」
「き、キス…です…////」
「それは、舞凛が可愛いから悪いんだよ?」
「え……そんな…」
何故か、舞凛のせいにする律希。

「ただでさえ可愛い舞凛なんだよ?
そんな舞凛に、あんな可愛いこと言われたらもう……我慢できるわけないよ!」

「ごめんなさい…」
「ううん。可愛いから、許してあげるよ!
はぁ…可愛い……可愛いなぁ…」
謝る舞凛に微笑み、頭を撫でた。


「舞凛、もうそろそろ弁当食べよ?」
「はい」

近くの芝生に移動する二人。
「あ!舞凛」
「どうしました?」
「レジャーシート、忘れちゃった!」
「え?私、確かに入れましたよ?」
「でもほら、見て!」
律希がトートバッグを開け、舞凛に見せた。

「ほんとだ……
ごめんなさい、律希様。
どうしましょう…何処かベンチを探しますね」

「その必要ないよ」
「え?」
「僕が芝生に座るから、舞凛は僕の膝の上に座って!」
「そんな…ダメですよ!レジャーシート忘れたの、私なんですから!」
「ダメ!
舞凛の可愛い服が汚れるから。
舞凛は、僕の膝の上!わかった?」

「はい。
……………わかりました」
目を覗き込み、言い聞かせた律希。
舞凛は、ゆっくり頷くのだった。
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