ママの手料理 Ⅲ
「僕もあなたの元から生まれてきた事を大変後悔しています、オトウサン、オカアサン」


手の関節をバキバキと鳴らした航海は、能面のような顔で真っ赤に染まった敵の顔を睨みつける。


「なので、今すぐ死んで下さい」


一瞬で相手の視界から消えた航海は、相手に呼吸する間も与えずにその太い首に手を添える。


「僕が味わった苦しみを、地獄で永遠に堪能して下さい」


感情が凍結されて何年も経つけれど、あの頃の気持ちは今でも鮮明に思い出せる。


「何百回殺しても殺し足りませんから」



全員、死んで下さいよ。



手首の血管が浮かび上がったのと同じタイミングで、大男の首が小枝を折るように簡単にボキリと折れる。


そいつが呼吸をせずに床に倒れたのを見て、航海は確信する。



もう大丈夫だ、完全に覚醒した。



2人目の敵の首を掴みながら、航海は無線機に向かって話し掛ける。


「銀河さん、ありがとうございました。覚醒したので、全員殺ります」
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