【短編】星の流れる夜に
8
「ねぇ
夜彦君

さっきから思ってたんだけど
何で咲姫ちゃんって呼ぶの?」


神社の境内に
並んで座りながら咲姫は
夜彦に聞いた


「…覚えてませんか?

ここで昔
よく一緒に遊んだ男の子のこと…」


ちょっとむくれながら夜彦は答えた


「…覚えてるけど…?」


小さい頃は近くに遊び場が無くて
咲姫はよくここで
木登りなんかして遊んでいた

時たま来る
可愛い男の子と一緒に


「それが俺です」

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