君が紡ぐ初恋を、独り占めしたい。

記憶との再会


「それでは、新年度の園芸部も今日から本格的に始動していきたいと思いますので、よろしくお願いします」


翌日の放課後。


私は部室にて、お茶会を兼ねた園芸部のミーティングに参加していた。


新部長の花垣先輩の挨拶にみんなで拍手を送った後、新入生勧誘の話へ。


「今年も入ってくれるといいですね、1年生の子たち」


「出来ればゼロは避けたいよね」


ハーブティーを片手にみんなで頷く。


3年生が卒業して、現在の部員数は8人。


そのうち、他の部活との掛け持ちをしている人が2人。


これから先のことを考えると、複数人は入って欲しいというのがみんなの願いだ。


「そうそう。来週初めの新入生歓迎会でやる部活紹介なんだけど、今日の昼休みに順番を決めるくじ引きがあって、私たち園芸部はサッカー部の次で、8番目になりました」


花垣先輩の言葉に、みんな何とも言えない表情を浮かべた。



< 22 / 56 >

この作品をシェア

pagetop