魔法石の錬成修行(闘病記録)
血圧は正常だった。
レントゲンはすぐに終わったが、腹部エコーは右脇腹を何回も、
かなりしつこくプローブを
あてられた。

終了すると、待合室に戻るように指示された。
廊下の長椅子に、前かがみで何とか座ると、
通りかかったドクターが
「つらそうですね、先に点滴しましょう。処置室に」
と、声をかけてくれた。

処置室の狭いベッドで、何とか横になり、少しほっとした。

窓からは、雨ではなく、
みぞれがしきりに降っているのが見える。

帰れるだろうか・・・・
帰ったら、洗濯できるだろうか・・・・
おしっこでびしょびしょの
パンツが数枚・・
トイレに放置してある。

ドクターが、
薄目を開けている私に、声をかけた。
「エコーで見ると、石がありますね」
「石ぃ???」
驚いて、目がばっちり開いた。

「胆石ですね。エコーで13ミリ程度のがあります。
それが炎症を起こしていると
考えられます」

はぁ・・・石なんて・・
今まで聞いたことがない。

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