夏樹先輩、好きでした。

先輩への想い



あれから程なくして、夏休みに突入した。


7月最後の日曜日の、夏樹先輩のバスケの引退試合。本当は見に行きたかったけど、行かなかった。


先輩に一方的に会わないと告げたのだから。


先輩に会わせる顔なんて、私にはない。


だから、あれからすぐに学校が夏休みになってほっとした。


***


長い夏休みもあっという間に過ぎていき、2学期が始まった。


1年生と3年生だから、夏樹先輩と会うことはほとんどなかった。


このとき初めて、先輩と学年が違って良かったと心から思った。


先輩と会うことなく、時が過ぎていき……


夏には青々としていた校庭の葉桜が、赤や黄色に色づき始めた頃。


一度だけ、先輩と学校の廊下ですれ違うことがあった。


< 36 / 60 >

この作品をシェア

pagetop