冬の夜、君と2人で。
結論から言うと、私は冬夜くんのことが好きだ。

友達としてじゃなく、従兄弟としてじゃなく、恋人として。

けど、冬夜くんに対しては、何故だか素直になれない。

私は、どうして、従兄弟を好きになってしまったんだろう。

叶わないって、分かってるはずなのに……。

冬夜くん、私たちがちっちゃい頃から優しいしイケメンだしでめっちゃモテてたし。

今だって、冬夜くん偏差値70超えの名門大学医学部で、将来も有望。

綺麗にモテる要素の『髙身長・高学歴・高収入』が揃っているから、モテるのも仕方がない。

その度に、『従兄弟』だったり、『幼なじみ』だからまだ大丈夫だって自分に言い聞かせて、勇気が出ない言い訳にしてた。

冬夜くんは私がいる高校でも凄く人気者。

私が行ってる高校は、お金持ちのご令嬢達が集まってる、いわゆる『お嬢様高校』なのだ。

冬夜くんの樋渡家は旧財閥だし、日本でもかなり大きいグループの1つ。

そういうのもあって、色々な所で、冬夜くんは人気者なんだ。

そう考えたら、私なんて全く釣り合わない。

『お嬢様高校』に通ってはいるものの、私の如月家は樋渡家の分家にすぎないから、そんなに凄い訳でもない。

色々と言われるのが嫌というのもあって、学校でも従兄弟であることは話していない。

それに、私自信だって、特別可愛い訳でもないし、冬夜くんに冷たい態度とっちゃうし……。

本当に、何でこんな人を好きになっちゃったんだろう……。
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