溺愛体質の先輩が甘くするのは私だけ。
そこには、見たことのない人が3人立っていた。

おそらく、高等部の人だと思う。


「アンタよね、佐伯くんに近寄ってる邪魔な女って」

「えっ……?」


そ、そんな言い方っ……。


「迷惑なのよね、やめてくれない?佐伯くんも困っているらしいし」


……この際だし、ハッキリ言ってみよう。


「ごめんなさい。元はといえば千星先輩が私にちょっかいをかけてきたんです」


そこから、全て始まったから。


「はぁ?なに、自慢してるわけ?」

「えっ!?ち、ちがっ……」

「本当、アンタなんか都合のいい女なだけよ」


っ……。


「……はぁ?こうやって金目当てで男に近づいて行って、挙げ句の果てに後輩いじめるとか神経疑うんですけどー」


美鈴先輩……。

な、なんだか美玲先輩もお金目当てで千星先輩に近付いてた時あった気がするけど……。


「本当、ガチあり得ないわ。俺の世界一の彼女にそんなこと言う女とか、痛いだけなんだけど」


そんな声がして……。視線を移すとそこには……。


「千星、先輩……!?」


な、なんでここに……!?


なぜか、千星先輩が。


ここは中等部なのに。


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