溺愛体質の先輩が甘くするのは私だけ。

「へぇ〜遊園地行くんだ」

「……へっ！？な、なんでここに！？」


白鷺さんが……！？

ガタガタと震えていると、相変わらず昨日と変わらない王子様スマイルを浮かべながら白鷺さんは口を開く。


「俺、真白ちゃんに恋しちゃった」

「……へ？」

「え、はぁ！？」


莉奈ちゃんはそう言いながら立ち上がる。


「ちょっと、やめてくださいよ！！うちの真白は佐伯パイセンのなんだから！！！」

「そう！そうですよ……！！」

「……ふ〜ん」

「……おい、優星」

「あ、莉央」


ん……？この人は、東さん？


ものすごく白鷺さんを睨みつけて、教室に入ってきた東さん。


「俺の彼女に、なにやってんの？」

「いや、お前の彼女には用ないけど」

「はぁ？お前の分際で俺の女神と話してるんじゃねぇ」


あ、相変わらず独占欲強いな、東さん……。


莉奈ちゃんが言うに、嫉妬深く、過保護で溺愛されているらしい。

莉奈ちゃんだけには甘々と言うこと。


なんだか、先輩と似ている。


「莉奈ちゃん、なんか変なことされなかった？」

「されてないよ、ってか教室こないで」

「冷たいね、可愛い」

「うるさい、自分の教室戻りなさい」