友達の彼氏だと思ってた同級生は、私を溺愛する最強総長さまでした。~ONE 史上最強の暴走族~
禁断のキス
あのあと由奈は、ONEのアジトに残ることとなった。

1人帰らされた、わたし。


由奈が一之瀬くんと以前に付き合っていたなんて、聞かされたことがなかった。


だけど、一之瀬くんを紹介した――あのとき。



『…どうしたの?そんな顔して』

『…えっ!?……えっ…と。…一之瀬…くんっていうの?』

『うん。わたしの隣の席なの』

『そ…、そうなんだっ…』


明らかに、動揺した様子を見せていた。


そのあと、一之瀬くんと知り合いかと尋ねたけれど、由奈は「知らない」と言い張った。


今思えば、あのときの由奈の言動が引っかかる。


となると、わたしが知らなかっただけで、やっぱり由奈は一之瀬くんの彼女の――『ユナ』?



もしそうなら…、うれしい。

『ユナ』を想う、一之瀬くんの切ない表情を知っているから。
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