俺の子でいいよ。~不倫関係にある勤務先の医者との子か、一夜だけ関係を持った彼との子か分からない~




「ねぇ、春多くん。なんでこんな豪華な部屋なの?」

「知らねーよ。アイツが勝手にしたんだろ?」

「そういう特別扱いとかいらないよ」

「俺さ、珠里さんのそういうところ好きだよ」

「……っ、」

(↑全部、小声)



母のベッドに向かって歩いてくる2人が、顔を近付けて仲良さ気に話を交わしている。春多くんが笑って珠里が顔を赤くさせるから、父親として心がモヤる。




「すみません、突然。はじめまして、河本春多です。ご挨拶遅くなって申し訳ありません。珠里さんと結婚を前提にお付き合いさせて頂いてます」


春多くんが母に頭を下げて、挨拶と自己紹介をはじめていく。

まぁ、親の前で何やらイチャつくのはどうかと思うが。まだ学生の身で、将来の事もしっかり考えて頑張っているらしいし。すぐに挨拶に来なかったのも、色々と事情があったと聞いている。



「わざわざ、挨拶に来てくれたの?珠里ちゃん子供の頃からとっても良い子だからよろしくね」

「はい、僕にはとても勿体無いくらい可愛らしい女性です」

「嬉しいこと言ってくれるのね。春多くんはお医者さんの卵だってね、頑張ってね」

「はい。ありがとうございます」


彼の親は不倫してよそに子供を作るような奴らしい。しかし、春多くん自身は真っ直ぐ素直な青年で誠実さが伺えた。


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