俺の子でいいよ。~不倫関係にある勤務先の医者との子か、一夜だけ関係を持った彼との子か分からない~
プレママ友出来ました(前)
あの後、結局、春多くんの友達の前でイチャついても家の中の私達の関係は変わらない。
むしろ、あれは夢だったのか疑ってしまうくらいだ。
「春多くん、おかえりー」
「ただいま。あれ今日カレー?やった、俺 好き」
「うん、すぐ温めるね」
時短パートになってから、夕飯を作る事にした。
朝はお互いにパン派。夜は惣菜やコンビニ弁当を買うことが多かったけど、こんな豪華なマンションに住まわせて貰ってるし。料理は練習しといて損するものじゃない。
それに、書類上この子の"妻"になったのだから、ちょっとは夫婦っぽく新妻しとかなきゃね。
「どう?どう?美味しーい?」
「うん。上手い」
「良かったー」
まぁ、カレーだけど。勢いよくスプーンを口に運ぶこの子を見て安心する。
ガツガツ食べる姿は子供っぽくて、少し可愛いし、悪くない。
「夕飯もさ、ありがたいけど体調悪いときは無理しなくていいよ。俺、マッチングパスだけど、その後、臨床参加型実習入ってきて、帰りまた遅くなるから」
「ん?マッチングって?」
「……」
「アプリ?」
「病院選び。俺はそのまま大学病院で決まってるし」
恋愛の愛情があるかは別として、この生活は順調な気がする。
「あ、そうだ。私、プレママ友が出来たんだ!」