クールな幼なじみが本気になったら
そのどこかで、なるべく早く伝えるようにしよう。


いつ芽依に声をかけるか。

そんなことを考えていたら、なかなか授業に集中できなかった。



しかし、授業と授業の合間の休み時間には、芽依はすぐに教室を出ていって、声をかける機会すらならかった。

いつもなら、休み時間のたびにわたしの席まできてくれるのに。


いつもと少し違うことを不思議に思っていたけど、それはわたしの思い過ごしなんかではなかった。



決定的だったのは、お昼休み。


毎日、机を向かい合わせにしていっしょにお弁当を食べている。

それは、芽依と友達になってから欠かさずにしていたこと。


だけど、今日は芽依がやってこない。


「芽依…?お弁当――」

「いい天気だし、屋上に行って食べよー!」


芽依はそう言って立ち上がると、周りの友達を連れて教室から出ていってしまった。
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