あなたと生きたい
今井はうなだれつしまった由美を励ますように言った『由美ちゃん…気持ちは嬉しいけど、メールを調べたりする作業だから、僕が遣るのが一番早いと思うんだそれが仕事だからね!』
『じゃあ、しばらく見ててもいいですか?何か出来る事があったら言ってください』
『ありがとう………。』
そう言って、今井はパソコンの前に座った。
パソコンの上の為にには、コンピュータ関係の難しそうな本がならんであった。その後ろに隠れるように何か紙が飾られているのが由美の目に止まった。
『…プログラム・コンテスト?優勝…今井さん。これ賞状ですか?』
(今井さんが、コンテストで優勝するほどすごいプログラマー…おねぇからそんな話し聞いた事なかったなあ…)
今井は由美から目を反らし、ボソリと言った。
『…ずいぶん昔の話しだよ…』
『…そうだったんですか』そう、今井が天才プログラマーの名を欲しいままにしていたのは、りかと出会う前の事だ… 
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