白馬の王子と風の歌 〜幼馴染は天才騎手〜

 怒涛のプロポーズからひと月。
 無事に大学を卒業したあたしは管理栄養士としてハルマに雇われることになった。結婚という名の永久就職である。あのときショーマお兄ちゃんが言っていたことが現実になってしまった。なんということ。

 とはいえ彼がトレセンにいる昼間は一人の時間があるのでスポーツ栄養士としての勉強を独学で行っている。
 晴れて入籍して一緒に生活をはじめたあたしとハルマ。
 平日の夜ごはんは毎日栄養バランスを考えながら用意している。
 まさかこんな日々が訪れるなんて。
 中学生の頃は考えもしなかった。

「今日も美味しかったよ。俺だけの栄養士さんがついてくれるからこうして毎日頑張れるんだよ。フーカ、だいすき」
「こら、早く寝ないと朝が大変なんでしょ」
「フーカは別腹」
「あたしは食べ物じゃありませんっ!」

 あたしの作った食事に舌鼓を打ちながら、毎晩のように身体を求めてくるハルマ。
 今度は赤ちゃん欲しいなと気の早いことを呟きながら。

 今夜も彼はあたしをぎゅっと、ずっと、はなさない。


 ――fin.
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