競馬場で騎手に逆プロポーズしてしまいました。

「さくらちゃん、君が来るようになってから翔馬は本当に楽しそうだった。君が引っ越して来れなくなってから無気力になったが…騎手になれば会える!と君との再会を夢見て、日々頑張ってた。だから、君が競馬場で翔馬にプロポーズしてくれて…翔馬はすぐにぼくに報告してくれたよ。あんな嬉しそうな翔馬は久しぶりだった」

「え、そうだったんですか」

わからないはずと思ってたのに、翔馬くんが私を探し当ててくれたのも。交際を申し込んでくれたのも、すべて私だから。

そんなに長いあいだ想っててくれたなんて……。

そうだ。さくらくんはそんな人だった。正直でまっすぐで…嘘がつけない人。

「君がどんな結論を出そうと、ぼくはなにも言えない。ただ、自分に正直に…後悔しないようにね」
「はい、ありがとうございます」

改めて、さくらくんが好きだと思った。こんなにも想ってくれて…どうして諦められるだろう。

「おじさん…私は…さくらくんが好きです…だからあきらめない」
「……ありがとう」

涙ながらに告げると、おじさんがそっと抱きしめてくれる。そんななか、さくらくんの目が覚めたとの報告が入った。

< 59 / 65 >

この作品をシェア

pagetop