極秘懐妊だったのに、一途なドクターの純愛から逃げられません
「ところで、あの人とはどうなっているのよ」
「ああぁ」

あの人って太郎さんのこと。
初めて会った夜にタロウを拾って彼のマンションにお邪魔したことと、先日のパーティーで太郎さんに助けられ送ってもらったことはすでに話してある。

「パーティー会場から送って行って、そのまま帰ったわけじゃないでしょ?」
「うん、まあ」
一応送ってもらったわけだから。

「泊って行ったの?」

コクン。
返事の代わりに頷いた。

「泊っていったってことは・・・そう言うことよね?」
「ぅ、うん」
間違っても人に話すようなことではないけれど、泉美に嘘はつけない。

「いいじゃない、彼お医者さんでしょ?美貴、頑張りなさいよ」
「もう、泉美ったら」
人ごとだと思って、何をどう頑張れって言うのよ。
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