迷信を守らず怪異に遭遇し、必死に抵抗していたら自称お狐様に助けてもらえました。しかし払う対価が、ややエロい件についてはどうすればいいのでしょう。

助けた対価の要求(五)


「あ、油揚げ? それかお稲荷さん?」

「おい。そんな毎日毎日供えられているものなんて、誰が欲しいと思うんだよ」

「だって、狐の好物でしょ?」

「だから、俺は神獣。つまり神様ってこと。もっと他の物があるだろう。お前の体とか。ま、初回だし、いきなりそんな大きな物はまずいか。そうだな、簡単なとこでベロチューとかどうだ?」

「は、頭おかしいんじゃない。ベロチューして欲しいなんて言う神様なんて、見たことも聞いたこともないわ。中二病か」


 鼻で笑ったあと、じとりと睨みつける。


「な、なんだよ。そんな虫けらでも見る目は。助けてもらって、失礼だろう」

「いやいや、女子高生にベロチューして欲しいなんて、この世界で言ったら捕まりますよ?」

「俺はこの世界の理とは違うとこで生きてるからいいんだよ。だいたい、おまえ胸もませろって言っても、ないだろう。って、いてー」


 言い終わるか終わらないかのところで、私は蹴りを入れる。

 私の蹴りは見事に脛にヒットした。

 人が一番気にしていることを、大声で言う奴は敵でしかない。

 これでもBカップあり、まだまだ成長途中なのだ。
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