ライム〜あの日の先へ
「わかった。
過去はもういい。大事なのは今。鈴子はフリーなのか?
俺にも希望があるって思ってもいいか」
「どうだろうな。今の鈴子は母親として凛を育てることで精一杯で、お前の知っている夢を追っていた鈴子とは違う。凛だってお前を受け入れるかどうか。
それに、たとえ零次が望んだとしてもお前の周囲は鈴子と凛を認めないだろう。被害者の娘でもあり同時に加害者の娘でもある鈴子では零次の相手にはふさわしくない、と」
「俺の周囲?
ここまで会社を立ち直らせた功績の前で社長の俺に意見が言える奴なんていないし、言わせやしない。
俺は鈴子と生きる未来の為に力をつけてきたんだ」
ロサンゼルスで別れた時とは別人のように自信に満ち溢れた零次。一成は懐かしさと同時に頼もしささえ感じていた。
「元来、零次はそういう奴だったな。辛い局面でも強い忍耐力があって、何より変化に素早く対応できる柔軟性と行動力があった。
直感で動いて手詰まりになって、俺が理論をこねくり回してあとから後方支援なんて場面もあったっけ」
過去はもういい。大事なのは今。鈴子はフリーなのか?
俺にも希望があるって思ってもいいか」
「どうだろうな。今の鈴子は母親として凛を育てることで精一杯で、お前の知っている夢を追っていた鈴子とは違う。凛だってお前を受け入れるかどうか。
それに、たとえ零次が望んだとしてもお前の周囲は鈴子と凛を認めないだろう。被害者の娘でもあり同時に加害者の娘でもある鈴子では零次の相手にはふさわしくない、と」
「俺の周囲?
ここまで会社を立ち直らせた功績の前で社長の俺に意見が言える奴なんていないし、言わせやしない。
俺は鈴子と生きる未来の為に力をつけてきたんだ」
ロサンゼルスで別れた時とは別人のように自信に満ち溢れた零次。一成は懐かしさと同時に頼もしささえ感じていた。
「元来、零次はそういう奴だったな。辛い局面でも強い忍耐力があって、何より変化に素早く対応できる柔軟性と行動力があった。
直感で動いて手詰まりになって、俺が理論をこねくり回してあとから後方支援なんて場面もあったっけ」