青春の備忘録
 あの眩しい笑顔、包み込んでくれるような優しさ、周囲をパッと明るくする朗らかさ、夢を追いかけてまっしぐらに突き進む姿、集団を導くたくましさ。
 私にとっては、あの人が最初で最後の純粋な恋愛。
 大人の事情も無い、欲求を満たすためだけでもない、駆け引きもない、ただ心から望んで、純な心でまじめに向き合って、たくさんの人から応援された、純真無垢(むく)な恋愛。
 もう実際は恋愛なんて疲れてしまうしまっぴらごめんだと思っているが、もし彼にまた会えるのなら、そのためであったら私はどんなことでもしたいと思う。
 また、あの美しい思い出の中に、少しだけでも足を踏み入れることができるのなら。
 
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