終わり良ければ、せふれ良し。
グループメッセージに桔平から【遅いのでみな眠ります。勝敗は晋太郎だけ敗北してレベルが落ちています。すまん】とだけ送られてきており、晋太郎はいない間に桔平がズルしたことだけ悟ったが、心がふわふわしていたため怒りはなかった。

【晋太郎:リリー16日大丈夫やって!引っ越し午前中に終わらせてみんなでご飯行こうってことになったから!】
【風間:良かった!晋太郎の車に荷物乗せるん?】
【晋太郎:うん!その予定にしてる】
【風間:俺も車出すし、荷物多いなら言ってね】
【晋太郎:ありがとう(T_T)】
【桔平:(ふう)ちゃん、朝迎え来てー】
【風間:いいよ!】
【遥:いいなあ。また紹介してよー】




引っ越し当日。
「おはようございます。晋太郎さんとシェアハウスさせてもらう杏です。こっちは大学時代からの友達の芽生です。今日はよろしくお願いします!」
「・・・・え・・・かわっ・・・」
桔平と風間は杏の顔を見て、面食らうさなか、晋太郎は律儀に芽生と挨拶する。
「どうも。晋太郎と言います。決して嫌な思いはしないよう配慮したうえで生活していきますのでご安心ください」
「杏の友達の芽生です。杏から話は聞いてます。杏料理は出来ませんが、掃除と洗濯はちゃんとできる子です。どうかよろしくお願いします」
「お見合い前かよ、お前ら。運ぶぞーー」
杏の荷物は少なく、全て晋太郎の車中には乗ったが、後部座席はまるまる埋まり座れるところがなくなってしまった。
人見知りしない芽生は、助手席に桔平を乗せた風間が運転する車へ。
杏は晋太郎が運転する車へ乗ることになり、「それじゃあ、晋太郎の家に向かうよ」と風間たちのグループが先に杏の実家を引き上げた。
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