腹黒脳外科医は、今日も偽りの笑みを浮かべる
手を取られ、部屋を出る。
それから、病院を出た帰り道で立ち止まり、私は先生をじっと見つめた。
「私も、リク先生と子育てできるの、楽しみにしてます」
ポツリとそう言うと、先生は本当に嬉しそうに目を細めた。
「ももがかわいすぎて、今すぐ襲いたいんだけど」
「それはほんとにやめてくださっ……」
私が言い終わるより前、リク先生に無理やり唇を奪われる。
私は一瞬慌てたけど、結局、その温かさに目を瞑った。
〈END〉
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「社長も私も、この生活を一生続けるなんて不健全ですよ……」
契約期間は【一生】。
この契約の値段を考えたら当たり前なのかもしれないけど……。
でも、たった一つ。
契約を終わらせる方法がある。
「この契約結婚を終了させるには、俺が君を好きにならないといけないんだろう? 今のままでどうやって好きにならせる気だ?」
そうだ。
この契約には条件がある。
今、目の前にいる『苦手な』社長を、私に惚れさせたら契約終了。
私が欲しいものも手に入る。
――しかし。
「こういう場面でキスの一つもできないようじゃ、一生かかっても無理だな」
彼は余裕たっぷりの顔でそう告げた。
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九条夏音(くじょう・かのん)(27)朝霧グループ朝霧不動産総務部
×
朝霧清正(あさぎり・きよまさ)(31)朝霧グループ朝霧不動産社長
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2026.8.25 表紙公開&連載開始
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「千紘のこと……ずっと聞きたかった。日本に戻ってからどうしてたのかとか、あの時なんで——」
「上廻部長」
役職で呼んで、私は強引に会話を遮った。
言わなきゃ終わらない気がした。これできっとちゃんと本当に離れられる。
「……私、去年、結婚しました」
穂高の表情が、ほんの一瞬だけ固まった。
「……そうか」
彼の瞳が私の左手に落ちる。そこには、結婚指輪。
今度は足を止めずにそのまま歩いた。振り向けば揺らぐ。
「幸せでいるんだよな」
「……はい」
なんとか声は震えてない。穂高はそれ以上追及しなかった。
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上廻穂高(かみさこ・ほだか)(32)フォレスティア飲料開発部長
×
桐沢千紘(きりさわ・ちひろ)(29)フォレスティア飲料開発部・坂下の妻
×
坂下匡輔(さかした・きょうすけ)(29) フォレスティア飲料営業部・千紘の夫
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2025.11.26 連載開始
2025.12.5 完結
(完結後も、誤字脱字、時系列修正など微修正を行う場合があります。ご了承ください)
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<※こちらは、2025年10月刊マカロン文庫の試し読み版です>
――最近、私は想定外の出来事にとても困っている。
彼はいつだって静かで、温かくて、穏やかで、素敵なパパ。
私は彼と家族でいられるだけで十分のはずだった。
「子どもまでつくったのに、今さらキスくらいでそんなに照れる?」
朔也さんはいい父親で、私は母親。
それだけ……じゃなかったんですか?
――――
有栖七海(24)朔也の妻・有栖リゾート社長の娘
×
葉室朔也(27)葉室グループ営業部部長
――――
2025.10.15 試し読み版公開
*マカロン文庫10月刊(10/16~)にて配信されます*
※こちらは試し読み版になります。
本編&続きはぜひ配信版でお楽しみください!
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