トメイト🍅ポテイト🍟

はじめまして、だろうか?②

彼女は手に持っていたカクテルサワーを僕に近づけて乾杯をした。

tofuの知り合いのDJだった。

彼女ははじめましてと僕の耳元で言うと、tofuと同じようにダンスを楽しんだ。

はじめまして、だろうか?

対面でははじめましてなのか。

それでも彼女はどこかで会ったことがあるような気がした。

思い出せない。

まるで前世の記憶のようだ。

彼女といると、柔らかなイメージと真っ白に包まれた豆腐のイメージを僕に抱かせた。

考えるのをやめよう、きっと思い出せないのだもの。

彼女はしばらく踊り、煙草がなくなったので良かったら一緒にコンビニまで付き合ってくれないかと言った。

外は冷たい風に包まれていた。

吐く息も白く、外で見ると彼女の肌色も白色だった。

彼女は美味しそうに煙草を吸った。

煙草がなくなってどれくらい経ったのかは知らないが落ち着いた表情を浮かべていた。

突然何かを思い出したかのように、彼女は僕の顔を覗き込んだ。

気のせいかな?

彼女は呟いた。

きっと気のせいだろう。

「あなたってどこかで会ったような気がするの」

彼女はそう言うと腕に巻いていた時計を見た。

僕も彼女と同じことを感じたが、気のせいだと思うと答えた。

ちなみに彼女の名前は、まなみだ。

クラブハウスに戻ると少し前より客も増えていた。

まなみは僕に楽しんでいってねと言うと、ステージへと戻った。

彼女の選曲は実に良かった。

DJは流れを変えることも大切だし、それは聴いている側にとっても一つの楽しみでもあった。

僕は何も考えずにただひたすら流れてくる音楽に合わせて踊った。

意図的に踊るというよりも体が勝手に動いた。

tofuは僕の元へ来ると、このあと三人で食事でも行かないかと誘った。

次の日は用事もなかったので、僕は頷いた。

最終にくるとtofuはマイクを持ち、客に御礼と次回のスケジュールを述べた。

客はそれに対して指笛を鳴らす者がいれば歓声をあげるものもいた。

僕は片隅でビールを片手に煙草を吸っていた。

近くにいた女の子も僕と同じようにビールを片手に煙草を吸っていた。
< 2 / 6 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop